【株攻略の基礎スキル】投資とトレードを区別すること

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株(株式投資 or トレード)で圧勝するための第一歩を踏みだしたい方へ。

投資とトレード(投機)は全く別のゲームです。

世間ではあまり意識されませんが、プロの投資家やトレーダーで投資とトレードを混同している人はいません。つまり、入門者がプロになる過程のどこかで、投資とトレードの明確な違いを意識するわけです。

投資とトレードを区別する理由は、必要スキルや戦術が異なるため、混同していると投資やトレードで勝てないからです。

この記事では「投資とトレードの違い」を明確にした上で、「なぜ区別がゲーム攻略の第一歩なのか」という理由について解説していきます。

言葉の定義

語源的には「投資:資本に投じる」、「投機:機会に投じる」という事ですが、株の分野ではあまり実用的ではないため、当サイトでは下のように定義します。

投資: 企業価値を基にする取引
トレード(投機): 企業価値を基にしない取引

つまり、投資とトレードの違いは「企業価値を基にする取引かどうか」という事ですが・・・少し解り辛いですね(^^;)

企業価値とは「企業の経済的な価値」の事で、平たく言えば「会社を1社丸ごと買う場合の適正価格」です。例えば、トヨタ丸ごと1社を買う場合の妥当な値段が○兆円とすると「トヨタの企業価値は○兆円」という感じです。

この自分が考える架空の値段「企業価値○兆円」と、マーケットでの実際の値段「時価総額□兆円」を比べて売買をするのが「投資」です。

投資における売買基準
 買い: 企業価値 > 時価総額
 売り: 企業価値 < 時価総額

それに対して、企業価値をあまり意識しない取引が「トレード」です。例えば、株価の動きや出来高などを基にした取引はトレードです。

トレードにおける売買基準
 買い: さまざま(株価の動き、出来高、需給判断、相場全体の動き、etc)
 売り: さまざま(株価の動き、出来高、需給判断、相場全体の動き、etc)

「企業価値に基づくか」という事が、投資とトレードの違いというわけです。

投資とトレードを区別する必要性

投資とトレードを区別する理由は、同じ株の取引でも、性質が大きく違うためです。

例えば、100m走とマラソンでは、走るという点は同じでも、競技の性質は大きく違います。性質が違うものを一緒にして「スタートダッシュが重要」といってもマラソンランナーには不適当ですし、「スタミナを養うべき」といっても短距離ランナーには当てはまりません。

100m走とマラソンを混同して練習する人は居ませんが、投資とトレードを混同したまま取引しているケースはよく見かけます。

「株価が買値より下がったから売却した」というケースを考えてみましょう。このケースは、トレードでは○(ありえる)、投資では×(ありえない)となります。

例えば「企業価値を500億円と見積った銘柄の時価総額が400億円なので買った」とします。これは企業価値を基にした「投資」の取引理由です。そしてその後、株価が更に下がり、300億円になったとします。

400億円の時に買った会社が300億円になっているので含み損の状況ですが、より安くなっているので「投資対象としては魅力が増している状況」です。

そのため「株価が買値より下がった」という理由で売却することは、投資としては矛盾した行動です。

投資として矛盾のない行動は「値下がりしたので買増する」、または、「適正価格の見積もりを間違えていたので一旦売却する(よく考えると適正価格が200億円だったので、そもそも400億円では買うべきではなかった等)」のいずれかとなります。

値下がりや下降トレンドは、トレードではよくある売却理由です。しかし同じ取引でも投資の売却理由としては不適切です。

不適切な行動を続けるとゲームで勝てません。そのため、自分の取引が「投資」なのか「トレード」なのかをきちんと認識した上で、
 ①投資をするのか、
 ②トレードをするのか、
 ③違いを把握した上で故意に両者を組み合わせるのか、
という3択のいずれかを選ぶわけです。

クイズ!投資 or トレード

投資とトレードの違いは、ある程度わかったと思います。そこで、確実に知識が定着するようにクイズを用意しました。

例題
Q.値下がりしたという理由でロスカットした(投資 or トレード)
A.トレード(トレード的な行動理由)

こんな感じで「投資」と「トレード」、どちらの行動理由なのか、確認してみましょう!

クイズ!投資 or トレード
Q1.「稼ぐ力に比べて割安」という理由で買付した
Q2.「株価がゴールデンクロスした」という理由で買付した
Q3.「財務体質が改善しそう」という理由で買付した
Q4.「買値よりも30%上昇した」という理由で売却した
Q5.「値上がりしそう」という理由で買付した

解答と解説

A1.投資
収益力という企業価値と密接に関連する事を理由にしているため、投資です。

A2.トレード
企業価値と直接関連がない理由のため、トレードです。

A3.投資
希望的観測ですが、企業価値と密接に関連する理由のため、投資です。

A4.トレード
企業価値と直接関連がない理由のため、トレードです。
投資では、買値より株価が上昇しても適正価格を越えなければ売却とはなりません。

A5.理由による(この問題ではどちらかわからない)
これは値上がりしそうと思った理由によります。企業価値に関係する理由から値上がりすると考えた場合は投資、企業価値と無関係の場合はトレードです。

いかがでしたか・・?
「企業価値に基づくか」という基準で考えれば、明確に切り分けできたと思います。

投資とトレードの区別は「情報の判断」や「取引ルールの策定」などの土台なので、きちんと区別できるようになっておきましょう。

投資とトレードの違いを理解した後にすべき事

株の世界では、人によって主張が正反対の場合がよくあります。

例えば、Aさんは「ナンピンは必要不可欠」と主張しているのに、Bさんは「ナンピンは絶対ダメ」と主張していて、しかも二人とも大成功しているようなケースです。

AさんかBさんのどちらかが間違えているというよりも、投資とトレードの違いによってノウハウが異なる事が、対立の原因になっている場合がほとんどです。

ちなみに、このナンピンの例では、Aさんのような主張は投資家に多く、Bさんのようなの主張はトレーダーに多くみられます。

ややこしいのは「投資と言っているのに実体はトレード」、また逆に、「トレードと言っているのに実体は投資」というケースもあって、特に前者はよく見かけます。

トレードと投資が区別できるようになると、頭の中に別々の棚ができたような状態になります。そして、雑然とした情報に接しても、適切かつ自動的に情報が仕分けされ始めます。

そうなればしめたもので、その後は、様々な投資家やトレーダーの思考に触れて、学ぶべき点をどしどし棚に収納していくとよいでしょう。

投資とトレード、どっちをやるべき?

株ゲームで圧勝するためには、投資とトレードのどちらをやるべきなのか?という事について概説します。(これまた語りたい事が山ほどあって長くなるので、詳細は次回解説します)

ゲームに例えると、投資はシミュレーションゲーム、トレードはアクションゲームです。陸上競技に例えると、投資はマラソン、トレードは100m走です。正確ではありませんが、小学生向けに説明するとざっくりこんなイメージです。

そして、これまたざっくり説明すると、投資は結果がわかるまでに時間がかかり退屈ですが、トレードは結果が早くわかって退屈しません。

そのため最初の数ヶ月間は「投資の真似事」で株の基本を押さえて土台を固め、その後「トレード」を楽しみ、資金と知識が高まるにつれて「投資」の比重も高める、といった流れが、私(株のプロ)の考える株ゲーム攻略の最適な流れです。

投資(の真似事を数ヶ月)→ トレード →(資金と知識を高めた上で)投資

そうした理由で、すでにトレードをされている方でも 株式投資の基礎を押さえていない方には「株式投資の基礎修得」がお勧めですし、逆に、株式投資の勉強をしっかりやったけれど資金が少ない方にはトレードの思考を実践を通して学んでみるのも悪くないと思います。

もちろん両者を混同すると危険ですが、その点について、この記事を最後までお読みいただいた皆様は問題ないでしょう!

まとめ(私の結論のまとめ)

  • 投資とトレードは全く別のゲーム
  • 投資は企業価値を基にする取引
  • トレードは 企業価値を基にしない取引
  • トレードと投資を区別した上で様々な情報に触れると良い
  • 株ゲーム攻略の最適な流れ:投資の真似事→トレード→投資